近年の建築物や土木構造物の調査診断において、赤外線サーモグラフィーの持つ特徴を生かした活用が幅広く行われています。
物体から放射される(電磁波)赤外線エネルギーを温度情報としてキャッチする赤外線サーモグラフィの技術を応用しています。
今回は、赤外線サーモグラフィによる雨漏れの調査診断について、実際に調査を行う場合の事例を紹介させていただきます。
目次
赤外線サーモグラフィによる雨漏れの調査診断概要
赤外線サーモグラフィ診断は、物体から放射される(電磁波)赤外線エネルギーを温度情報としてキャッチする赤外線サーモグラフィの技術を応用しています。
外壁や屋根の雨漏れを判断するには、目視では分かりづらく、打診テストをするためには足場を組む必要があり大がかりになります。
赤外線サーモグラフィによる雨漏れの調査診断は、そういった目視でわかりづらい雨漏れの発生箇所を足場を組まずに調査できることが大きなメリットです。
特に15年以上手つかずの建物で起きた雨漏れは、塗装工事だけではなく、コーキングや防水工事にも考慮した工事の選択が必要です。適切な診断のうえ、修復工事の優先順位の工事進行することが重要になります。
赤外線サーモグラフィーを使用した診断事例
木造3階建て大阪市K様の赤外線サーモ診断
木造3階建て大阪市K様の事例です。風向きにより、また2か所の雨漏れが起こりだしていて、今後、10年以上は雨漏れに悩まないようにしたいとのことでご依頼いただきました。
調査及び工事依頼内容
窯業系サイディングの雨漏れ調査(可視画像)
大雨が降ると、雨漏れが起こって悩まされていました。 可視画像では雨漏れはわかりずらいと思います。窯業系サイディングの雨漏れは外見では見つけにくいのです。点線部分を赤外線サーモグラフィで診断しました。
サイディングの雨漏れ調査(赤外線サーモ画像)
上記は赤外線サーモグラフィの雨漏れの画像です。赤外線調査により濃い青色部分(低温度部分赤色矢印)に、雨水の侵入が起こっているのがわかりました。このような劣化は赤外線サーモグラフィの画像より判定できます。
鉄筋コンクリ―ト造(RC造)の外壁の赤外線サーモ診断診断
RC造仕上げの外壁の老朽化・屋上及びバルコニーの防水の劣化・外壁部からと屋上からの慢性の雨漏れでお困りの様子でした。
調査及び工事依頼内容
- 雨漏れの原因の究明(赤外線サーモ診断による漏水診断)
- 工事の内容の予算の提出
- コーキング劣化状況の確認
- 外壁劣化状況の確認
鉄筋コンクリート造の雨漏れ調査(可視画像)
鉄筋コンクリート造の雨漏れ調査(赤外線画像)
鉄筋コンクリ―ト造で雨漏れが起きている箇所です(白色点線部分)。外見からでは雨漏れは見つけにくいのです。
打診診断で判断するためには足場の設置が必要になります。こういった場合に赤外線サーモグラフィ診断が有効です。
赤外線調査により外壁の青色の部分(低温度の部分ー白色の点線)に、雨水の侵入が起こっているのがわかります。外壁の下地に雨水の侵入らしい部分が、赤外線サーモグラフィの画像より判定できます。(赤色矢印)
鉄骨造・外壁(ALC)+タイル仕上げの雨漏れを赤外線サーモ診断事例
大阪市 T病院の事例です。タイル仕上げの外壁の老朽化・屋上及びベランダの防水の劣化・屋上からの慢性の雨漏れでお困りの様子でした。 弊社の提案は、雨漏れの原因を究明してから、修復工事の優先順位の工事進行することにあります。
調査及び工事依頼内容
- 雨漏れの原因の究明(赤外線サーモ診断による事前劣化診断)
- タイル工事・左官工事・防水工事の経年劣化とご予算のバランスを考慮したご提案と工事
- 患者様の安全な、進入路の確保
タイルの雨漏れ調査(可視画像)
タイルの雨漏れ調査の画像
白色の点線部分(2か所)は、赤外線サーモグラフィ診断が有効です。外壁を可視で判断してもなんの変哲もなく、雨漏れはわかりずらいが見つけにくいです。
赤外線調査により青色の部分(低温度の部分ー白色の点線)に、雨水の侵入が起こっているのがわかります。タイルの下地に雨水の侵入らしい部分が、赤外線サーモグラフィの画像より判定できます。
鉄骨造・外壁(ALC)の雨漏れ赤外線サーモ診断事例
東大阪市 T様の事例です。築約20年鉄骨造(S造)の雨漏れ調査で赤外線サーモ診断を利用しました。
調査及び工事依頼内容
- 築約20年鉄骨造(S造)の雨漏れ調査
- 外壁の変色とコーキングの劣化が気になっていた
- 雨漏れ調査と外壁工事の費用の依頼
鉄骨・ALC造の雨漏れ調査(可視画像)
鉄骨・ALC造の雨漏れ調査(赤外線サーモ画像)
外見でわかりずらい雨漏れの可視画像(白色枠) 本来の外壁部分の変色している様子が分かります。このようなALC材の外壁には、亀裂が起きている場合も注意が必要です。
赤外線サーモ調査で分かった雨漏れの赤外線サーモ画像(赤色の矢印) 青色(低音部)の画像より、ALC内部に雨水の侵入している様子が、わかります。このような場合は、室内の確認が必要です。
シート防水の雨漏れや劣化の診断・調査
東住吉区 N様の事例です。今回は相見積もりでご依頼いただいていました。他のいくつかの防水業者の工事内容及び説明がまちまちなのが不安とのことでした。
調査及び工事依頼内容
- 他に問い合わせた防水業者の工事内容及び説明がまちまちなのが不安。
- 他社の見積書の価格に大きく開きのあるので、確認したい。
- 雨漏れは2カ所以上あるので調査してほしい。
ウレタン防水の雨漏れ調査(可視画像)
ウレタン防水の雨漏れ調査(赤外線画像)
可視画像では雨漏れはわかりずらいウレタン防水の雨漏れです。雨漏れは外見では見つけにくいのです。この場合は、赤外線サーモグラフィ診断が有効です。(白色の点線部分)
赤外線調査により青色の部分(低温度の部分ー白色の点線)に、雨水の侵入が起こっているのがわかります。
まとめ
まとめです。今回は赤外線サーモグラフィを利用した雨漏れ診断の概要や事例をご紹介しました。
外壁や屋根の雨漏れを判断するには、目視では分かりづらく、打診テストをするためには足場を組む必要があり大がかりになります。
赤外線サーモグラフィによる雨漏れの調査診断は、そういった目視でわかりづらい雨漏れの発生箇所を足場を組まずに調査できることが大きなメリットです。
特に15年以上手つかずの建物で起きた雨漏れは、塗装工事だけではなく、コーキングや防水工事にも考慮した工事の選択が必要です。適切な診断のうえ、修復工事の優先順位の工事進行することが重要になります。
弊社も大阪を中心に皆様のお家の雨漏り診断や外壁塗装工事をさせていただいております。
もし大阪で雨漏りにお悩みの方、外壁塗装をしたのに雨漏りが治らないとお困りの方は「ミズノライフクリエイト」もご検討いただけましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。