
数年前まで平野区・東住吉区の区役所や公民館で定期的に「一級建築士の外壁塗装リフォーム相談会」を開催させていただいていました。
解説の動画はコチラ
一級建築士が解説 パート1【高齢者や女性の方で安心任せられる】外壁塗装のコツ
リフォーム相談会の質問の中で外壁塗装に悩まれている方から多くいただくご質問は次のような事柄です。
- 「外壁塗装はトラブルが多いと聞きます。が大丈夫でしょうか?」
- 「塗装業者に手抜きが多いと聞きました。手抜きされては困ります」
- 「外壁塗装のことを説明されてもよく分からない。(分からないことが分からない」
結局そのままにして年数が経過し、外壁の劣化が目立つようになってしまっている方が多いです。
また、「多数ある塗装業者やリフォーム会社から、自宅にあった業者を選ぶ基準や方法はあるのでしょうか?」とこのようなご質問をお受けします。
質問にお答えするためには、結局のところご自宅の劣化の状況を正しく把握する必要があります(例. 塗装面だけの劣化なのか、劣化が進行して雨漏りが発生しているのか)。
ご自宅の外壁の状態が分からないので、ここでは、誰でもわかる簡単な外壁塗装のコツ方法をお伝えします。
「外壁塗装の工事行う理由」を大雑把ですが、簡単に分類してみます。
「外壁塗装の工事行う理由」を大雑把ですが、簡単に分類してみます。
①:新築または前回の外壁塗装から、10年から15年以上経過している場合
②:雨漏れ・コーキングが劣化(きれつ・ひび割れ)コケ・カビの繁殖が激しく起こっている場合
③:外壁のひび割れや慢性の雨漏れがひどい状態
これら分類別について説明させていただきます。

まず「①前回の外壁塗装から10年〜15年以上経過している場合」です。
外壁塗装が必要な理由は、外壁を守り外壁内部への雨水紫外線を防ぐことです。
外壁の塗装は施工後およそ10年程度で劣化するため、放置すると家の劣化が急激に進行します。




つぎに「②雨漏れ・コーキング劣化・苔カビなど繁殖している場合」です。
年数以外の見方として、実際に外壁に劣化・異変が見つかったら「黄色信号」と考えることができます
たとえ10年経過しなくても、湿気や日当たり、排気ガスなどで外壁劣化が思った以上に進行している場合もよくあります。
具体的には、下記のような現象が起きていたら、耐用年数内であっても塗り替えを考えた方が良いでしょう。
- 外壁の塗装にチョーキング現象(塗装面を触ると白い粉がつく現象)が起きている
- 外壁の塗装にカビや苔(こけ)が付着している
- 外壁の塗装にひび割れ、剥離が起きている
- コーキング(外壁と外壁の間のゴム)に劣化がみられる
各劣化の詳細については下記の記事をご覧ください。
- 外壁塗装チョーキング(白亜化)現象とは?原因と対策を徹底解説
- 外壁塗装のクラック(ひび割れ)の種類・原因と補修方法を徹底解説
- 【放置は危険?】外壁塗装でカビ・苔が起きる原因と対処法を徹底解説
- 【外壁コーキングの寿命は?】劣化症状と原因および対処法を解説


さいごに「③:外壁のひび割れ・慢性の雨漏れがひどい場合」です。
外壁劣化の種類壁劣化の種類(塗装だけで直せる範囲か、そうでないのか)」について抑えておくことも非常に重要です。
外壁劣化の種類はいくつもありますが、塗装で直せる状態であれば塗装だけで済みますし、すでに塗装だけでは直せない状態であれば、そのほかの工事も必要になります。
外壁の劣化にどのような種類があるか大別してまとめるとと下記のようになります。
外壁の劣化の種類 | |
---|---|
塗装だけで直る劣化 |
|
塗装だけで直らない劣化 |
|
なお、周辺の施工・販売した住宅のほとんどが、雨漏れ・劣化が進んでいる場合(築10年未満に、新築した工務店や不動産業者がすでに、倒産してなくなっている場合)は建築時の施工法に問題がある場合もありますので注意が必要です。
外壁劣化の種類については「【外壁劣化の種類は?】塗装で直せる壁と塗装だけでは直せない壁の違い」をご覧ください。
【高齢者や女性の方で安心任せられる】外壁塗装のコツまとめ
①:外壁塗装は10年を経過している場合→10年を境目に劣化が進んでいると思った方がいい
②:コーキングの亀裂・カビやコケの付着が進んでいる場合→10年経過していなくても外壁塗装を検討した方が良いです。なお、コーキングが亀裂の原因は経年劣化と言えない場合のあります。塗料の選定だけでなく施工法も検討の余地があります。
③:塗装では、雨漏れがなおせない場合があるので、建築の専門家に調査の依頼をおすすめします。
実際の現場では一見塗装だけで直る劣化と思われても、実は見えない内部で劣化が進行していた・塗装の劣化以外にも下地との相性問題があったりなどの色々なケースがあります。
ここではあくまで一般的な話としてご参考いただければと思います。