今回は、ジャパンカーボライン社「スーパームキコートルーフ」の特徴と性能をご紹介いたします。
スーパームキコートルーフは、無機塗料のスーパームキコートの屋根用塗料です。長所に有機塗料の長所である弾力性を掛け合わせた、無機+有機の「次世代水性ハイブリットシリコン塗料」です。
ここでは、メーカーの製品仕様を参考に、実際にスーパームキコートルーフで屋根塗装を多数行ってきた弊社がスーパームキコートルーフの特徴をご紹介します。
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目次
スーパームキコートルーフの特徴
弊社がよく使う無機塗料の一つに、ジャパンカーボライン社のスーパームキコートルーフ があります。
外壁塗料で使うスーパームキコートの屋根版で、無機塗料の長所に有機塗料の長所である弾力性を掛け合わせた、無機+有機の「次世代水性ハイブリットシリコン塗料」です。
市販されている塗料の中ではトップクラスの15~20年の耐久性を持っています。
また、ひび割れ、劣化にも強く、審査が厳しいとされる弾性伸び試験(JISA6909 )にも基準をクリアしている認定塗料です。
ほかの塗料と比較しても、風や雨による変形・変色・劣化などの変質に耐える強さが驚くほど高く、時間が経過しても塗装時の光沢がほとんど落ちません。
スーパームキコート(ルーフ)のシリコン含有率
20年経っても約80%の光沢を保持
スーパームキコートルーフが含有している、石やガラスのように炭素を含まない「無機物」は、科学的に安定しており、紫外線や熱に対して劣化しにくい特徴を持っています。従来のシリコンやフッ素塗料と比較してもトップクラスの耐久性を持っています。
(※)実際には無機塗料も100%無機で構成されているわけではなく有機物も含まれているため、永久に劣化しないというわけではなく耐用年数があります。
(関連記事)【耐久性No1】無機塗料の特徴とメリット・デメリットをご紹介
■スーパームキコートルーフはこんな人におすすめ
- 塗装工事の回数を減らしたい。とにかく長持ちする塗料を重要視する方
- 20年以上の長期的視点で見て節約をしたい方
- 現在の屋根がカラーベストの方
無機系塗料は塗料として非常に高機能ですが、高価な塗料であるため、一回にかかる塗料コスト(イニシャルコスト)が他の塗料と比較するとかなり高くなります。
また、外壁面だけでなく付帯部(樋・水切り等・コーキングに至る部位)も超耐久で仕上げないと、無機塗装以外の部分で部分的な劣化が始まるため、結局メンテナンスが必要になります。
塗料はあくまで材料ですので、無機塗料を使えば必ず高耐久をつけられるというわけではなく、正しい塗装工事の手順を行って初めて性能を発揮することを覚えておきましょう。
超耐久塗料は、塗装工事に熟練の外壁塗装職人、または職人の指導のもとの施工が求められます。
【スーパームキコートルーフの特徴1】耐用年数約20年の超耐久塗料
一般的に、シリコンの含有率が5%弱でもシリコン塗料と言われるが、「スーパームキコートルーフ」の場合は、シリコン含有率が約60%と非常に多いため、対候性に優れています。
さらに、ほかの塗料と比較して、風雨による変形・変色・劣化など、変質に耐える強さが驚くほど高く、時間が経過しても塗装時の光沢がほとんど落ちません。(スーパームキコートルーフは、20年経っても約80%の光沢を保持。)
※ スーパームキコート(ジャパンカーボライン社)のカタログより
塗膜耐候年数比較(光沢率70%以上)
スーパームキコートルーフは、シリコン塗料でありながらフッ素系塗料にも劣らない、耐候性能を達成しています。
塗料の種類 | 耐候性 | 光沢率 |
スーパームキコートルーフ | 800時間超 ( 約20年 ) | 約80% |
スーパーフッソコート | 800時間超 ( 約20年 ) | 約80% |
アクリルシリコン | 400時間超 ( 約10年 ) | 約70% |
スーパーウレタンコート | 300時間超 ( 約8年 ) | 約70% |
アクリルエナメル | 160時間超 ( 約5年 ) | 約70% |
最高の耐候性を有する劣化試験結果
シリコン系塗料の比較でも明らかな試験結果です、シリコン塗料の光沢の保持力は群を抜いています。フッ素系をしのぐ高耐久塗料といわれる、試験結果です。
※ スーパームキコート(ジャパンカーボライン社)のカタログより
【スーパームキコートルーフの特徴2】ケイ素(Si)を多く含有しているため科学的に安定
「スーパームキコートルーフ」の「ムキ」とは「無機」、いわゆる炭素化合物(有機)以外の化合物を示す総称です
下記のように、スーパームキコートルーフは一般的な尻子樹脂塗料と比較すると、ケイ素(Si)を多く含有しており化学的に安定しています。
※ スーパームキコート (ジャパンカーボライン社)のカタログより
■通常アクリルシリコン系塗料のシリコン含有量とスーパームキコートルーフ(クリア)のシリコン含有量の比較
アクリルシリコンのクリア塗膜を見ると塗膜断面にシリコンほとんど検出されませんが、スーパームキコートを見るとまんべんなくSI(シリコン)が検出されていることがわかります。
※ スーパームキコート (ジャパンカーボライン社)のカタログより
【スーパームキコートルーフの特徴3】無機+有機のハイブリット塗料
色褪せやカビ・コケの繁殖などに代表される塗料の劣化の多くは、有機物が原因で起こります。
しかし、石やガラスのように炭素を含まない「無機物」は、科学的に安定しており、たとえば陶器茶碗に日を当てても劣化しないのと同じく、紫外線や熱に対しては劣化し難い特徴を持っています。
こうした優れた特徴を有した塗料が「スーパームキコートルーフ」で、無機塗料の長所に有機塗料の長所である弾力性をプラスした、いわゆる無機+有機の「次世代水性ハイブリットシリコン塗料」です。
無機の特徴である優れた耐候性と、有機の特徴である耐クラック、耐屈曲性の双方を兼ね備えた、次世代の水性塗料です。
- フッ素樹脂塗料をしのぐ耐候性、20~30年経過の光沢保持率80%以上です。
- 大切な建物を汚れから守ります。
- 弱溶剤+水性タイプでにおいが柔らかく、環境に優しい塗料です。
- フッ素に比べて、耐クラック追随性が3倍となります。
- 無機なので燃えにくく、難燃性に優れています。
スーパームキコートルーフの施工要領
以下はジャパンカーボライン社スーパームキコートルーフの施工要領です(カタログを参考にしています)。
●スーパームキコートルーフプライマー
下塗材
基材7㎏+硬化剤5㎏セット 2液型
※無希釈
●スーパームキコートルーフ
上塗材
基材10㎏+硬化剤2㎏セット 2液型
※専用シンナーで0~10%で希釈
スーパームキコートルーフは、住宅環境で最も日射環境が厳しい屋根のための専用塗料です。
日本国内で最も全日射量が高く過酷な自然環境にある宮古島で屋外曝露試験を行ったところ、耐候形No.1の試験実績を得ました。
- スーパームキコートを超える最高の耐候性を有します。
- 優れたプライマー効果による2回塗仕様です。
- 優れた防汚染性で、大切な建物を汚れから守ります。
- 弱溶剤タイプのため、環境に配慮した塗料です。
- 無機なので燃えにくく、難燃性に優れています。
※施工要領に合わせて、以下の溶剤・下地材をお求め下さい。
- スーパームキコートさび止め 10㎏/セット(2液型)
- スーパーコートシンナー 16L
- スーパーコートさび止めシンナー 16L
施工要領(塗替え仕様)
●屋根(コロニアル屋根)
工程 | 塗料名 | 塗回数 | 希釈 | 塗布量(kg/㎡) | インターバル 20℃ | 塗装方法 |
素地調整 |
1.デッキブラシ・ワイヤーブラシ等でゴミ、ほこりを除去する。 2.油脂類はシンナー等でふき取る。 3.コケ類は、水を流しながらデッキブラシで除去する(※1)。 |
|||||
下塗 | スーパームキコートルーフプライマー(指定色) | 1回 | 無希釈 | 0.2~0.23 | 1~7日以内 | 刷毛・ローラー |
上塗 | スーパームキコートルーフ(指定色) | 1回 | 無希釈(※2) | 0.18~0.2 | – | 刷毛・ローラー |
※1 水を使用する場合、上から下に向かって流してください。下から行った場合、瓦の裏面に回り乾燥に時間を要しますので留意してください。水洗い後、塗装までは1日乾燥させてください。
※2 冬季施工中、作業性に支障が感じられる場合は、スーパーコートシンナーで0~10%程度希釈してください。
●屋根(折板・トタン屋根)
工程 | 塗料名 | 塗回数 | 希釈 | 塗布量(kg/㎡) | インターバル 20℃ | 塗装方法 |
素地調整 |
1.デッキブラシ・ワイヤーブラシ等でゴミ、ほこりを除去する。 2.油脂類はシンナー等でふき取る。 3.さび、浮遊塗膜は動力工具と手工具の併用で除去する。 4.コケ類は、水を流しながらデッキブラシで除去する。 |
|||||
錆部補修 | スーパーコートさび止め | 1回 | スーパーコートさび止めシンナー 0~10% | 0.18 | 1~7日以内 | 刷毛・ローラー |
下塗 | スーパームキコートルーフプライマー(指定色) | 1回 | 無希釈 | 0.2~0.23 | 1~7日以内 | 刷毛・ローラー |
上塗 | スーパームキコートルーフ(指定色) | 1回 | 無希釈(※1) | 0.18~0.2 | – | 刷毛・ローラー |
※1 冬季施工中、作業性に支障が感じられる場合は、スーパーコートシンナーで0~10%程度希釈してください。
長期的スパンで見ると、塗り替え回数が少ないためコストパフォーマンスに優れている一方で、一回にかかる塗料コスト(イニシャルコスト)が高意図いうデメリットがあります。
コスト面だけでなく、スーパームキコートは耐用年数が極めて長いことから、付帯部(樋・水切り等(金属部)・コーキングに至る部位)にも、超耐久塗料で仕上げておく必要があることに注意が必要です。
サイディングやALC面やモルタル仕上げ面以外でも、耐久力のある塗料仕上げを行う必要があります。
建物の劣化部の補修を十分に行わずに表面の塗り替えだけを行なうと、本来のスーパームキコートの性能を発揮できない場合があります。築15年以上の建物はそれなりに外壁の劣化が合われているのです、適切なメンテナンスの処理を行ってから超耐久塗料をお勧めします。
スーパームキコートルーフを利用した屋根塗装事例
スーパームキコートルーフを利用した屋根塗装事例です。約築15年で初めての屋根塗装になります。
■お客様が屋根塗装(スーパームキコートルーフ)を考えた理由
屋根は外装の中でも、厳しい環境にあります。できれば耐久性能の高い、塗料が良いと検討されていました。フッ素系やシリコン系よりも、さらに耐久性能が優れている無機系を考えていたところ、弊社の提案に無機系でも高性能塗料の「スーパームキコートルーフ」がとても気に入っていただきました。
■スーパームキコートルーフ施工事例で注意した点
無機系塗料は、耐久性能に優れています。屋根塗装を無機系塗料を採用することは、屋根部周辺塗装も無機系塗料に見合うだけの耐久性能のある塗料「付帯部も無機塗料やフッ素系の超耐久塗料を採用しました。」
※ カラーベストの場合スーパームキコートルーフは(2回塗り)が標準の塗装ですが、塗装の仕上りの状態は非常に鮮やかです。
まとめ 無機塗料の特徴について
まとめです。今回は、無機塗料で人気製品のスーパームキコートシリーズの屋根用スーパームキコートルーフの特徴・性能をご紹介しました。
スーパームキコートルーフの特徴は「とにかく長持ち」という点です。
市販されている塗料の中でも、ひび割れや劣化にも強くトップクラスの15以上年の耐久性を持っています。ひび割れ、劣化に強く、伸縮性にも優れています。
反面、一回にかかる塗装工事費用が他の塗料と比較するとかなり高くなり、超耐久ゆえに気をつけないといけないこともあるので、実績のある業者選びが重要だと思います。
なお、弊社も大阪を中心に皆様のお家の外壁診断調査や、外壁・屋根塗装工事をさせていただいております。
スーパームキコートルーフで屋根塗装をお考えなら、ミズノライフクリエイトもご検討いただけますと幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。