今回は、日本ペイント社「サーモアイ4F(フッ素)」の特徴と性能をご紹介いたします。
「サーモアイ4F」は、屋根用遮熱塗料として人気上位の弱溶剤タイプの2液形フッ素樹脂塗料塗料です。サーモアイシリーズのサーモアイSi(シリコン)と比較しても耐久力にすぐれているのも人気の秘密です。
太陽光からのの直射日光を反射することにより、室内に侵入する太陽光エネルギーを屋外に反射させて、省エネを実現しました。
ここでは、メーカーの製品仕様を参考に、実際にサーモアイ4Fで屋根塗装を多数行ってきた弊社がサーモアイ4Fの特徴をご紹介します。
<PR>大阪で外壁塗装ならミズノライフクリエイト
- 国家資格保有者による施工
- 自社施工で安心価格実現
- 創業68年!施工実績1万件以上
目次
サーモアイ4F(フッ素)の特徴について
サーモアイ4Fは、弱溶剤タイプの2液形フッ化フッ素樹脂塗料です。水性1液形の塗料と比較して耐久力に優れています。
サーモアイ4Fの主な特徴は下記の通りです
- 弱溶剤タイプの2液形4フッ化フッ素樹脂塗料です。
- 4フッ化フッ素樹脂を使用しているためサーモアイシリーズ中では最も耐候性、光沢保持性に優れています。
- 遮光機能により屋根への蓄熱を抑制します。
優れた日射反射を達成
太陽光エネルギーは、約50%が赤外線、約47%が可視光線、残りの約3%が紫外線からなっています。
遮熱塗料が果たす役割は、このうち赤外線を効率よく反射させること。下のグラフは、ほぼ同じ色の従来塗料と遮熱塗料の反射率を領域ごとに比較したものです。
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
赤外線の波長域のグラフの乖離(かいり)している部分が、室内の温度差になります。
このようにグラフから解るようにサーモアイの熱線の反射の効果が室内の温度差に大きく影響を与えます。
環境負荷(ピーク時の電力消費)の低減に貢献
サーモアイ4Fは、夏の太陽光の熱エネルギーを反射することにより節電(ピーク時の電力消費の低減)に貢献しています。
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
図の省エネのイメージのように、太陽光の赤外線を反射させることが可能になります。
夏の暑い日でも屋根面の温度上昇を抑え、快適な環境づくりに貢献します。エアコンの温度設定を少しでも抑えることで、省エネや電気料金の節約につながります。
太陽光の反射することによりによる温度上昇を抑制することで、環境負荷の低減に貢献します。
上塗りと下塗りの「ダブル反射」で高い遮熱効果を実現
下記は一般の屋根用の遮熱塗料の場合の太陽光の反射熱の説明です。
上塗り(中塗り)だけに遮熱塗料を使っても通常下記のように、下塗り材を通して太陽熱を吸収してしまい遮熱効果が小さくなります。
下記は、サーモアイ4Fの屋根用の遮熱塗料の場合の太陽光のダブル反射熱の説明です。
サーモアイダブル反射による遮熱効果が大きいのは、下塗り塗料にも遮熱の効果(反射)を持たせていることが大きいです。
JIS K 5675が特定調達品目に選定された塗料
平成25年2月5日「国等による環境物品等の調達の推進に関する基本方針」の改定に伴い、特定調達品目とその判断基準が見直され、JIS K 5675が特定調達品目に選定されました。
「サーモアイ4F]および「サーモアイSi」、「サーモアイUV」※はJIS K5675屋根用高日射反射率塗料の規格認証品でグリーン調達の判断基準を満たします。
※「サーモアイUV(クールベイビーブルー)」はJIS K 5675規格品ではありませんが、グリーン調達の基準は満たしています(サーモアイ1液Si、サーモアイヤネガードは除く)。
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
太陽光の反射による効果(ダブルの反射)の結果、サーモアイのカタログから引用しました。太陽光の反射による効果で電気の消費量の削減を最大約27%に成功の記事です。
長期的な遮熱性能を保持
遮熱性能は色相が大きく関係しているため、塗膜に汚れが付着したり、色相が変化することで、遮熱性能が低下してしまう場合があります。
サーモアイはそれらの要因から建物を守り、長期間にわたって遮熱性能を保持することが可能です。
「汚れにくい」長期間に及ぶ日射反射率保持率を確保
サーモアイ4Fは、長期間に及ぶ日射反射率保持率を確保します。
下記のグラフのオレンジ色のラインがサーモアイ4Fです。サーモアイシリーズの中でも最も反射保持率を維持できていることがわかります。下記グラフは初期の日射反射率(遮熱性能)をどれだけ維持しているのかの指標です。
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
日射反射率保持率曝露試験結果【つくば:洗浄なし】
茨城県つくば市試験場での2年間の曝露データ(JIS法)
主に汚れの付着などの要因によって変化する遮熱性能を、長期的にどれだけ維持できるか判断する重要な試験。
劣化・変化に強い・耐候性データが証明
促進耐候性試験結果(キセノンランプ法)による試験結果(オレンジ色のグラフ)より、サーモアイ4Fがサーモアイシリーズの中でも最も劣化変化に強いことがわかります(耐候性能)。
サーモアイSIとサーモアイ4Fと比較します。濃い青色のサーモアイSIは4000時間当たりから、光沢保持率が落ちてきているのに、オレンジ色のサーモアイ4Fは5000時間過ぎても80%以上の光沢保持率を確保しています。
キセノンランプ試験はキセノンガス中でアーク放電させ、励紀(れいき)されたガスが基底状態に戻る時に出る光が太陽光に近似していることを利用した試験です。
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
サーモアイ4F(フッ素)製品詳細情報
樹脂 | フッ素 |
水性/溶剤 | 弱溶剤系 |
1液/2液 | 2液 |
荷姿 | 15kgセット(塗料液)13.5㎏、(硬化剤)1.5kg (荷姿参考) |
素材 | スレート、鉄、トタン屋根、ガルバニウム鋼板 |
JIS | JIS K5675屋根用高日射反射率塗料 2種 1級 |
機能 | 遮熱、高耐候性 |
規格 | JIS K 5675屋根用高日射反射率塗料 2種 2級 |
適用下地 | スレート・波形スレート屋根、金属屋根・トタン、住宅用化粧スレート屋根 (サーモアイ4F(フッ素)用途について参照) |
適用下塗り塗料・下塗材 | サーモアイプライマー、サーモアイシーラー |
色相 | 40色 |
つや | つや有り |
施工方法 | 適:刷毛・ウールローラー・エアレススプレー |
希釈剤 | 塗料用シンナーA (サーモアイ4F(フッ素)希釈率について参照) |
工程 | 上塗り |
ポットライフ | 23℃:6時間 |
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
上記の表示より、高い性能を持っているシリコン系の屋根用の塗料と比較しても、使用には特別の使用変更はなく操作性と耐久性能がいい塗料といえます。
サーモアイ4F(フッ素)用途
戸建て住宅 | マンション | 教育施設/病院 |
◎ | ◎ | ◎ |
オフィス/商業施設/ホテル | 工場/倉庫 | 鋼構造物 |
◎ | ◎ | × |
◎最適 〇適 △可 ×不可
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
一般的に、鋼構造物以外は、ほとんどの構造物に対応が可能です。このことから汎用性が高く、人気の理由がご理解できると思います。
サーモアイ4Fの使用量・1缶当たりの塗面積(㎡)
使用量(kg/㎡/回) | 1缶当たりの塗り面積(㎡/回/缶) |
0.12~0.18 | 83~125 |
※1缶当たりの塗り面積は目安です。施工方法、施工条件により増減します。
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
使用量についての説明になります。通常外壁面の凹凸などにより増減します。1缶当たりの塗り面積は約83~125㎡/回/缶目安です。(中塗り・上塗りがサーモアイ4Fの場合は約41~62㎡/回/缶目安です)
サーモアイ4Fの希釈率
塗装方法 | 希釈率 | 使用量(kg/㎡/回) |
はけ、ウールローラー | 0~5 | 0.12~0.18 |
エアレススプレー | 0~10 | 0.12~0.18 |
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
刷毛(はけ)、ウールローラーは、無駄なく塗装が可能です。またエアスレスプレーは飛散しやすいので、サーモアイSIの性能をはっきする使用量に十分注意が必要です。
ウールローラー塗の様子です。
屋根や都市部の塗装工事の場合は周囲の環境を考慮して、飛散防止の対策が必要です。ウールローラー塗りは周囲の飛散によるトラブルが少なく、希釈の量を適量に行えば、カタログに記載されている、高性能を発揮することが可能です。
サーモアイ4Fの乾燥時間
5~10℃ | 23℃ | 30℃ | |
指触乾燥 | 60分 | 30分 | 20分 |
塗り重ね乾燥 | 4時間以上7日以内 | 3時間以上7日以内 | 2時間以上5日以内 |
※乾燥時間は目安です。使用量、通風、湿度および素地の状態によって異なります。
サーモアイ4F(フッ素)価格
仕上の種類 | 材工価格 |
平滑(スレート屋根) | 4,610円/平方メートル(3工程・下塗りがサーモアイシーラーの場合) |
平滑(鋼板屋根) | 4,610円/平方メートル(3工程・下塗りがサーモアイプライマーの場合) |
※ サーモアイ (日本ペイント)カタログ参考
※詳細(施工上・安全衛生上・取扱い上の注意事項)につきましては、カタログ・塗装仕様などでご確認ください。
※使用量、塗り坪は標準的数値です。被塗物の形状・素地の状態・気象条件などで幅を生じ増減します。
※材工価格は原則として300㎡以上を基準とされています。
サーモアイ4F(フッ素)施工事例
■お客様が屋根塗装(サーモアイ4F(フッ素))を考えた理由
外壁塗装の塗料をフッ素系塗料を採用したので、屋根の塗料もフッ素以上(遮熱系フッ素塗料か断熱塗料)を考えておりました。
そこで弊社の提案は、フッ素で信頼性のある日本ペイントさんの「サーモアイ4F(フッ素)遮熱系の塗料」をご提案させていただきました。お客様のご希望どうりで、喜んでいただけました。
■サーモアイ4F(フッ素)施工事例で注意した点
サーモアイ4F(フッ素)は、耐久性能に優れています。屋根塗装をフッ素塗料を採用することは、屋根部周辺塗装もフッ素塗料に見合うだけの耐久性能のある塗料を選定する必要があります。ですので、付帯部もフッ素系の超耐久塗料を採用しました。
屋根用遮熱塗料サーモアイ4Fのまとめ
まとめです。今回は、屋根用塗料で人気製品のサーモアイ4Fの特徴・性能をご紹介しました。
サーモアイ4Fは「遮熱性能に優れた高耐久性の人気塗料」です。
遮熱塗料を選ばれることは「省エネ」の考え方からも時流に合っていると思います。サーモアイの特徴の「ダブル反射(遮熱)」は省エネ時代に合っている屋根用の塗料と思われます。
また、また過酷な状況においてのフッ素の耐候性能はシリコン系塗料よりも優れており、とても魅力的な塗料といえます。
なお、弊社も大阪を中心に皆様のお家の外壁診断調査や、屋根塗装・外壁塗装工事をさせていただいております。